失敗したらやり直す?
「ある方法を選んで試すことは常識である。
もし失敗しても素直に認めて別の方法を試そう」
アメリカ第32代大統領フランクリン•ルーズベルトの言葉です。ルーズベルトは米国史上唯一4選された大統領で、さすがに素晴らしい言葉ですよね。
でもフロアコーティングはそういう訳にはいきません。失敗したらやり直す〜そう簡単にはいかない製品がフロアコーティングなんです。
私はお客様のサポート担当であると同時に特殊案件(他社がコーティングした案件)の専門担当でもあります。フロアコーティングという製品は、コーティングの種類が異なると施工できませんし、同じ種類であっても施工業者によって使用している塗料が異なリ、施工技術の差もあるため施工ができないんです。
また一度施工すると一部の製品を除き剥がすことができないため、施工されているコーティングの上から新たにコーティングを乗せる(私たちの言葉で「密着させる」と言います)のですが、保証の対象外となってしまいます。
何らかの理由でコーティングをやり直したいお客様は本当に悩んでいる方ばかりなんですが、どの業者に聞いても断られるのでなす術がない状況になってしまいます。
フロアコーティングあれこれ シリコン•コーティング
今まで私が見てきたいくつかの事例を紹介したいと思います。ただ注意していただきたいのは、種類が何であれコーティング製品自体に問題があるということではないんです。やはり重要なのは施工技術と塗料含めた資機材の品質です。
現状、何回も調査してみましたが施工品質が悪いと打つ手なし、剥がすこともできませんし上からコーティングを密着させることもできません。施工したその時はうまく密着しているようでも後から剥がれたりする可能性が高いんです。残された方法は敷物で隠すか張り替えのみとなります。
以前書いたブログです。シリコンが施工された現場で、施工品質が悪いのか塗料なのか、あるいはその両方なのかはわかりませんが、とにかくひどい状態でした。
ただ最近、サンスターのシリコン・コーティングをされた愛犬家のお客様から「愛犬の床」を施工したいという依頼があり、現地調査したのですが、そこはとても綺麗でしっかりした仕上がりで、幸い「愛犬の床」を密着させることができた、とーっても稀有な例です。
フロアコーティングあれこれ ガラス•コーティング
この数年のトライで、何とか密着させることが可能とわかってきました。ガラス•コーティングを施工してお困りで最も多いのが、施工した時はワンちゃんがいなかったのですが、後からお迎えになり、滑るために何とかしたい、というケースです。
こちらも以前書いたブログです。動画付きでガラス・コーティングと「愛犬の床」(ベースはUVコーティング)の違いがよくお分かり頂けます。
基本、ガラス・コーティングはわんちゃん用には向かないのですが、ペット用と謳っている業者が多いので、とても困惑してしまいます。
もっと困るのは、ガラス・コーティングと謳いながらワンチャン用としてシリコン・コーティングを施工している業者がいるらしいことです。シリコンもグリップ(滑りづらさ)があるからです。
ただこれは比較的簡単に確認できるテストがあって、コインでガリガリ見本の表面を擦ってみるんです。ガラスは摩耗耐性が高いのでなんともなりませんが、シリコンは粉のようなものが削れてきます。またツヤ感もシリコンはガラスに比べると結構あります。
フロアコーティングあれこれ UVコーティング
私たちの製品も全てUVコーティングでタイプは3つあります。
1)艶のあるプレミアム
2)半艶のナチュラル(UVで半艶は、日本では現在私たちしか施工できません)
3)ペット用に特化した「愛犬の床」
ガラス・コーティングと同じくこの数年のトライで、他社UVコーティングも密着させることがかなりの確率で可能と分かってきました。
ただ時々、現地調査をしてみてやるせなくなるのが品質の低い製品を見た時です。もちろん人間が手で作業するのですから常に100%完璧というのは無理がありますが、それでも、です。それでももう少しなんとかなるでしょう!ということがあります。
使用している塗料も施工技術も低い事例です。新築でこれではお客様は本当にお気の毒としか言いようがありません。
こちらは施工技術の問題です。同じUVコーティングであっても技術の差で、こんなに仕上がりもグリップ(滑りづらさ)も差が出てきます。
フロアコーティングは贅沢品?
「コーティングはしてもしなくても良い贅沢品」という考え方があります。私は全く違います。
10年、20年経った後の床の状態が全然違うからです。
お客様と契約になるたびに、一人またひとりお客様(愛犬や愛猫のいる方もいない方も)が幸せになります。
無理して売り込む必要は全くありません。丁寧に説明し、お客様のお悩みにしっかり向き合い、納得のいく答えを一緒に探します。
その結果がコーティングという選択肢ではない場合もありますが、全然問題ありません。
私の仕事はコーティングを販売することではなく、お客様に寄り添い、悩みを共有し、できれば解決することでお客様(やペットの)の住環境の改善をお手伝いすることですから。いつもその想いを胸に仕事に取り組んでまいります。