エコプロコート代表 伊藤 です。
4月2日・・・今日は何の日でしょう?
昨日はエイプリールフールでしたが、今日は「国際こどもの本の日」だそうです。
「国際こどもの本の日」は、デンマークの童話作家:アンデルセン(Hans Christian Andersen)の生誕日(1805年4月2日)にちなんで制定されたそうです。
アンデルセンは、マッチうりの少女、みにくいあひるの子、はだかの王さま、おやゆびひめ等、今も読み継がれる作品を残した、世界的に有名な童話作家ですが、今日は、「はだかの王さま」から、組織のリーダーシップ論について考えてみます。
「はだかの王さま」あらすじ
ある国に、国を治めることよりも、常に自分を着飾る為に、豪華で美しい衣装に大金を費やしていた快楽主義の王様がいました。
詐欺師に騙される王様
ある日、2人の詐欺師がやってきて、「自分たちは非常に美しくて珍しい素材を用いて、豪華な衣装を仕立てることが出来る」と王様に話します。
そして、特殊な素材で作られたその衣装は、愚か者には見えないと主張します。
王様は「それは珍しい!私がそれを着れば、家臣たちの中にいる愚か者がすぐに分かるぞ!」として、詐欺師たちに衣装を注文したのですが、詐欺師たちは、衣装を織る振りをするだけで実際には衣装を織ることはありませんでした。
保身的な家臣たち
しばらくして、王様は側近の家臣に仕立ての様子を見に行かせました。
側近の家臣は詐欺師たちが衣装を仕立てている様子(実際にはその振りだけですが・・・)を見て戸惑いました。
なぜなら愚か者には見えないとされる衣装が、この家臣には見えなかったからです。
愚か者とみなされたくない・・・といった保身思考がはたらき、王様に「素晴らしい衣装が出来上がりそうです!」と嘘の報告をしました。
また、王様は、別の優秀な家臣に様子を見に行かせるのですが、この家臣同様に嘘の報告をしました。
傲慢(ごうまん)な王様
家臣たちの報告を受けて、期待に胸を膨らませた王様は、家臣たちを連れて仕立ての様子を見に行きますが、当然ながら王様もこの衣装は見ることが出来ません。
家臣たちは覚られぬ様に「素晴らしい衣装ですね」と王様を煽りますが、同様に自分が愚か者であると覚られたくない傲慢な王様は、見えもしない衣装の出来を褒め称え、詐欺師の策にまんまと騙されてしまいました。
裸の王様のパレード
家臣たちの嘘を真に受けた王様は、自分が見えていないこの衣装を身につけパレードに出ます。
パレードの最中、純粋な一人の少年が「王様は裸だ!」と大きな声で叫びました。
その一言が群衆に広がり、やがて全ての人々が声を揃えて「王様は裸だ!」と叫ぶようになりました。
ようやく「衣装が見えないのではなく、そもそも存在しない」ことに気づいた王様と家臣たちは、群衆の前で大恥を晒しながらパレードを続けましたとさ・・・。
「はだかの王さま」の教訓
「はだかの王さま」から、私が考えるリーダーシップについての教訓は、
■建前を気にせずに信頼出来る仲間が必要!
■傲慢さは必要ない!謙虚さこそ大切!
■自分を諫(いさ)めてくれる人を大切に!
※諫める・・・身分立場を超えて、心からその人を想い、誤りやよくないところを改めるよう指摘すること
「諫言(かんげん)」という言葉がありますが、これをしてくれる人を見つけること、そして、その人との強固な信頼関係を構築することが出来れば、「裸の王様」は回避できると思います。
六正六邪(りくせいりくじゃ)
話は変わりますが、中国古典「貞観政要(じょうがんせいよう)」に、六正六邪(りくせいりくじゃ)として、良い人材、悪い人材について記されています。
<参考記事>
六正(りくせい)
六正(りくせい)
※右にいくほど良い臣下
直臣 < 貞臣 < 智臣 < 忠臣 < 良臣 <聖臣
■直臣(じきしん)
君主の過ちを諫(いさ)められる
■貞臣(ていしん)
礼節を重んじ、身の程を弁え、倹約に勤しむ
■智臣(ちしん)
危機管理力と調整力に優れ、君主に憂いを抱かせない
■忠臣(ちゅうしん)
勤労と勤勉により君主に正しい忠告が出来る
■良臣(りょうしん)
人道に通じ、礼節ある諫言(かんげん)で君主を助ける
■聖臣(せいしん)
兆候のないうちに危機を封じ君主を尊栄の地位に立たせる
六邪(りくじゃ)
六邪(りくじゃ)
※右にいくほど悪い臣下
具臣 < 諛臣 < 姦臣< 讒臣 < 賊臣 <亡国の臣
■具臣(ぐしん)
職にあるだけで、無批判無関心で何の働きもしない
■諛臣(ゆしん)
おべっか使い、ゴマすり、イエスマン
■姦臣(かんしん)
表向きは忠誠的だが本質は嫉妬心が強く人の足を引っ張る
■讒臣(ざんしん)
自分の非をごまかし、自己の正当性に固執し、揉め事を生む
■賊臣(ぞくしん)
君主を利用して、自分の地位や名誉を高めようとする
■亡国の臣(ぼうこくのしん)
表向きは君主にへつらい、裏では教唆し君主を悪者にする
こうして見ると「はだかの王さま」に出て来きた家臣たちは、六邪の諛臣(ゆしん)だったということになります。
六正をいかにして見出し、六邪をいかにして見極めるかが、リーダーシップには必要ですね。
誰しもが、裸の王様にはなりたくないですものね。
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