エコプロコート代表 伊藤 です。
天候不順が続く毎日ですが、
そんな時ほど、心の快晴を意識し少しでも晴れやかな気持ちで過ごしたいものです。
さて、
今日は、日本の偉人「二宮尊徳」について考えてみます。
昨年11月に、私が参加している神奈川県中小企業家同友会の全県行事が小田原で開催されました。
小田原の偉人といえば「二宮尊徳」・・・日本で一番銅像がたった方とも言われています。
そして、この行事の基調講演は、二宮尊徳の直系のご子孫の方のお話でした。
Take&Give?
お話の中で、実は二宮尊徳はかなりの現実主義者で、確実性を尊重していたことを聞きました。
そして、この確実性という観点からGive(与える)とTake(得る)について触れていました。
<確実性>
低 < 高
Give&Take < Take&Give
与えるから得られる < 得るから与えられる
この「得るから与えられる」といった確実性の高い思考は、
より主体的に捉えると「与える為に得る」(Take for Give)ということになります。
これは私なりの解釈ですが、「得る」為の手段は様々ありますが、
ここで大切なことは「得る」ことは「自ら生み出す事」だと思います。
また、「頑張れば報われる」という言葉がありますが、
これも確実性に欠き、より確実性が高いのは「報われているから頑張る」であると。
多くの人に生かされている事を理解(知恩)した上で、その恩を誰かに送る(報恩:恩送り)が大切だと言うことも講演の中で話されていました。
自己犠牲が前提ではなく、自分の幸せは自らが生み出し、その上で人を幸せにする為に働き、最終的に自他共に幸せになることが大切ですね。
報徳思想
日本の偉大な経営者達に多大な影響を与えた尊徳さんの思想に「報徳思想」があります。
徳:万物に備わる、価値、長所、美点
報徳:徳を以って、徳に報いる
この「報徳思想」は、私なりに解釈すると、
万物に備わる意味を良き心で受け止め、それを良き心で広め世の中を良くし続けることとなります。
この報徳思想は「至誠」を基本的な考え方として、「勤労」「分度」「推譲」を実行する考え方だそうです。
至誠
誠意で思考し、そしてただ考えるだけで終わらせず、具体的に行動し確実に一歩前に進む
勤労
単に金銭や、名誉の為に働かず、人や社会の約立つ成果に繋がる働きをする
分度
富を得るには、分相応を心がけ、質素で倹約な生活を送る
収入>支出・・・蓄財(富)
推譲
至誠✕勤労✕分度=蓄財(富)
このプロセスを経て将来の為に蓄えた財(富)を譲り渡すこと
推譲の対象は「自」「他」の2種類あり
自譲:家族や子孫
他譲:人や社会
※ここで言う「財(富)」とは、物品と精神性・・・つまり「物心」の豊かさ
終わりに、二宮尊徳の現実主義が現れている2つの名言で締め括りたいと思います。
『経済なき道徳は戯言であり、道徳なき経済は犯罪である』
『遠くをはかる者は富み 近くをはかる者は貧す』