エコプロコート代表 伊藤 です。
先々週に続いて大型の台風が接近しつつありますが、うまい具合に進路がそれてくれればと願うばかりです。
さて、本日は没入シリーズの9回目として、楽曲のリミックス(Remix)について深堀りしていきます。
切っ掛け
弊社でデュアルキャリアプロアスリートとして働いている、プロキックボクサー瀬川 琉(せがわ りゅう)が、9月6日(金)1年ぶりにリングに立ちます。
約2年前のタイトルマッチ(初挑戦)から、1年前の試合を経て、今回は今年設立された新団体で再びチャンピオンベルトを獲りにいきます。
実は、瀬川は1年前の試合で肝臓を損傷し、入院手術、トレーニング制限と大変な次期を乗り越え、今回のタイトルマッチに挑みます。
<参考記事>
現在26歳、平成生まれの瀬川ですが、デビュー戦からある昭和の名曲を入場曲に流してきました。
C-C-B Romanticが止まらない (1985年リリース)
若い人でも知っている人が多い、名曲中の名曲なんですが、私が趣味でDTM(パソコンを使った楽曲制作)や、DJなんかをやっていたので、瀬川の勝利を祈り、この名曲をリミックスすることにしました。
ちなみに、リミックスについては、49歳にして初めてのチャレンジですが、オリジナル楽曲制作の経験を踏まえて結構簡単に考えてました。
それが、いざ取組んでみると名曲である原曲のインパクトの強さと、楽曲制作とは異なる難しさに予想以上に没入することになりました。(笑)
リミックス(Remix)とは
リミックス(Remix)とは、一言でいうと原曲の要素を残しつつ、新たなコンセプトで作り変えることです。
例によって、ChatGPT先生に説明してもらいましょう。(笑)
リミックス(Remix)とは、既存の音楽作品や音声素材を元に、新たに再構築、再編集した音楽作品のことを指します。
リミックスは、元の楽曲に新しい要素を加えたり、元の要素を削除したり、異なる音楽スタイルやジャンルにアレンジしたりすることで、新たな解釈や表現を生み出します。
リミックスの特徴
1.元曲の再構築
リミックスは、既存の楽曲の一部、例えばボーカル、メロディ、リズムなどを取り出して、全く異なるアレンジを施すことが一般的です。
これにより、同じ楽曲でも全く異なる雰囲気を持つ作品が生まれます。
2.音楽ジャンルの変換
リミックスの過程で、楽曲のジャンルが変わることがあります。
例えば、ポップスの曲をエレクトロニック・ダンス・ミュージック(EDM)風にアレンジしたり、ロックの曲をヒップホップ風に変えたりすることが可能です。
3.新たな要素の追加
元曲にはない新しいビート、エフェクト、サウンド、または別の楽曲の要素を組み合わせて、独自の作品を作り上げることができます。
4.ボーカルの抽出や編集
ボーカル部分だけを抽出して新しいバックグラウンドミュージックを作成したり、ボーカルのピッチやテンポを変えることもリミックスの一部です。
リミックスの用途
1.ダンスミュージック
特にクラブミュージックやダンスミュージックのシーンでは、リミックスが非常に一般的です。
DJがクラブやパーティーで異なるバージョンの楽曲をかけることで、観客を盛り上げます。
2.プロモーション
アーティストやレコード会社がリミックスを使って楽曲をプロモーションすることもあります。
異なるスタイルのリミックスを作ることで、より幅広いオーディエンスに楽曲を届けることができます。
3.アートと創作活動
リミックスは、クリエイティブな表現手段の一つとして、アーティストが他の作品に対して独自の視点を提供するために行うこともあります。
リミックスとリメイクの違い
リミックスと似た概念に「リメイク」がありますが、これらは異なります。
・リミックス: 元の楽曲の一部を使用し、新しい形に再構築すること。
・リメイク: 元の楽曲を新たに再録音したり、演奏し直したりして、新しいバージョンを作ること。
現代のリミックス文化
デジタル技術の進化により、リミックスはさらに広がりを見せています。
音楽制作ソフトやサンプラーを使って、誰でも手軽にリミックスを作成することが可能になり、インターネットを通じて作品を発表する機会も増えています。
リミックスは、オリジナルの楽曲を新しい視点で再解釈し、音楽文化を豊かにする重要な要素となっています。
20年以上のブランクに苦戦
私は、元々凝り性で機械ものが大好きだったこともあり、しばらくは楽曲制作というよりは、機材いじりをしてきた感じなので、腰を据えてクリエイティブな作業するのは、実に20年以上ぶりになります。
機材いじり好きなことは、この資料(使用機材変遷)を見てもらえばわかると思います。(こういう資料をつくるのも大好きです)
一般的なお盆休みとは少し次期をずらして夏休みを取得し、その期間にまとめて作業しようと思ったのですが、20年以上のブランクで使い古した楽器や機材のメンテナンスや、使い慣れていない新しいソフトの設定云々に時間を要し、3日程自宅に引きこもり作業することになりました。
リミックスのタスク(作業)分解
楽器や機材のメンテナンスやソフトの設定を終えたら、リミックスのタスク(作業)分解をして各タスクに取り組みました。
①オリジナル曲の楽曲分析
┗ BPM(速さ)、Key(調性)の把握
┗ 全体楽曲構成の把握
┗ 使用楽器の把握
┗ コード進行の把握
┗ 歌詞の把握と解釈
②リミックスのコンセプト決定
┗ BPM(速さ)の決定
┗ 全体楽曲の再構成
┗ 使用楽器の選定
③オリジナル音源加工
┗ トラックセパレート(パート分解)
┗ ボーカルトラック抽出
④各トラック(パート)メイキング
┗ ドラムパート作成
┗ ベースパート作成
┗ ギターパート録音
┗ シンセパート録音・作成
┗ ボーカルトラックのBPM同期調性
┗ サンプリングパートの録音・作成
・・・・意外とやること多いですね。(汗)
ちなみに、これらのミックスのタスク(作業)は、料理で例えるなら、各素材ごとの「下ごしら」えみたいな感じです。
この「下ごしらえ」が完了すると、料理で言うところの「調理」という工程に入ります。
これがミックスダウン(Mixdown)です。
ミックスダウン(Mixdown)とは
ミックスダウン(Mixdown)とは、音楽制作におけるプロセスの一つで、録音された複数の音声トラック(ボーカル、楽器、エフェクトなど)を1つのステレオトラック、または複数チャンネルの音源にまとめる作業を指します。
このプロセスは、楽曲全体のバランスを整え、最終的な音楽作品の形を作り上げるために非常に重要です。
ミックスダウンの目的
1.音のバランス調整
各トラック(例:ボーカル、ギター、ベース、ドラムなど)の音量を調整し、全体のバランスをとります。
これにより、どのパートも適切に聞こえるようになります。
2.パンニング(ステレオ配置)
音を左右のステレオフィールドに配置することで、楽曲に広がりや奥行きを与えます。
これにより、リスナーに立体的なサウンドを提供します。
3.エフェクトの適用
各トラックに対して、リバーブやディレイ、エコー、コンプレッション、EQ(イコライザー)などのエフェクトを適用し、音を調整・加工します。
これにより、音の質感や雰囲気を演出します。
4.周波数の調整
各トラックが干渉しないように、EQを使って周波数帯域を調整します。
これにより、各楽器の音がクリアに聞こえるようになります。
5.ダイナミクスのコントロール
楽曲全体のダイナミクス(音量の強弱)を調整し、一定の音圧を保ちながら、楽曲のエモーションやエネルギーを引き出します。
ミックスダウンの具体的なプロセス
1.トラックの整理
すべての録音トラックを整理し、それぞれの音を聴きながら、不要なノイズやミスを除去します。
2.音量バランスの設定
各トラックのフェーダーを使って、音量を適切なレベルに設定します。
最も重要な要素(例:ボーカル)が明瞭に聞こえるように調整します。
3.パンニング
各トラックを左右に振り分け、ステレオイメージを作り上げます。たとえば、ギターを左寄りに、シンセサイザーを右寄りに配置することで、サウンドが広がりを持つようにします。
4.EQとフィルタリング
EQを使って、低音域、中音域、高音域のバランスを整えます。
特定の帯域が他の音を覆い隠さないように、不要な周波数をカットしたり、必要な部分をブーストしたりします。
5.コンプレッション
各トラックや全体にコンプレッサーをかけて、音量のばらつきを抑え、楽曲全体のダイナミクスを調整します。
これにより、楽曲が一定の音圧でまとまります。
6.エフェクトの追加
リバーブやディレイを加えて、楽曲に空間的な広がりを持たせたり、特定のパートを強調したりします。
7.オートメーション
楽曲の中で特定のトラックの音量やエフェクトを時間的に変化させることで、ダイナミクスを持たせたり、表現力を高めます。
8.最終調整
全体のサウンドを確認し、微調整を行います。
特に音量やエフェクトのかかり具合を慎重にチェックし、必要に応じて修正します。
ミックスダウンの重要性
ミックスダウンは、楽曲の最終的なクオリティに大きな影響を与えるプロセスです。
適切にミックスダウンされた楽曲は、各パートがクリアに聞こえ、楽曲全体のバランスが良好で、リスナーにとって心地よい音楽体験を提供します。
逆に、ミックスダウンが不十分だと、音が混ざり合って不明瞭になったり、特定のパートが埋もれてしまったりすることがあります。
ミックスダウンは、プロフェッショナルな音楽制作においては大変重要な工程であり、多くの場合、経験豊富なミックスエンジニアがこの作業を担当します。
そして最後の工程はマスタリング(Mastering)です。
これは料理で言うところの、「盛り付け」みたいな感じですかね
マスタリリング(Mastering)とは
マスタリング(Mastering)とは、音楽制作において、録音されたトラックやミックスされた楽曲を最終的な音源として仕上げるプロセスを指します。
このプロセスでは、楽曲全体の音質を向上させ、異なる再生環境での一貫した音質を確保することが主な目的です。
マスタリングの主な目的
1.音質の向上
マスタリングでは、楽曲全体のバランスを整え、クリアでダイナミックなサウンドを実現するために、音質を微調整します。
これには、イコライゼーション(EQ)、コンプレッション、リミッティングなどの処理が含まれます。
2.一貫性の確保
アルバムやEPなど複数の曲を含む作品では、各曲の音量や音質を統一する必要があります。
マスタリングによって、アルバム全体での音量の統一や、曲間の流れが自然になるように調整します。
3.再生環境への対応
楽曲がどのような再生環境でも適切に聞こえるように、スピーカーやヘッドホン、カーオーディオ、スマートフォンなど、さまざまな再生機器での音質を考慮して調整を行います。
4.フォーマットへの最適化
楽曲を配信、CD、レコードなど、さまざまなメディアフォーマットに適した形で出力するために、デジタルファイルのビット深度やサンプリングレートの設定、エンコード処理などを行います。
マスタリングの具体的なプロセス
1.イコライゼーション(EQ)
特定の周波数帯を調整し、全体の音のバランスを整えます。
例えば、低音が強すぎる場合は低音域を減らし、高音域が不足している場合はその帯域を持ち上げるなどの調整を行います。
2.コンプレッション
音量のダイナミクス(音の強弱)を整えるために、コンプレッサーを使って音量を均一化します。これにより、曲全体が一定の音量感を保ち、聴きやすくなります。
3.リミッティング
楽曲のピーク音量を抑え、クリッピング(音割れ)を防ぎながら、全体の音量を最大化します。これにより、音楽がより迫力あるサウンドになります。
4.ステレオイメージング
ステレオの広がりを調整し、音場の広がり感を強調します。これにより、リスナーに包み込まれるような立体的なサウンドを提供します。
5.ノイズリダクション
ノイズが混入している場合、それを取り除く処理を行います。特に静かな部分で気になるバックグラウンドノイズを減らすことが重要です。
6.ディザリング
デジタル音源のビット深度を下げる際に、量子化ノイズを抑えるための処理を行います。
これにより、音質劣化を最小限に抑えながら、CDやストリーミング向けのフォーマットに変換できます。
マスタリングの重要性
マスタリングは、楽曲の最終的な音質を決定づける非常に重要なプロセスです。
マスタリングが適切に行われていないと、楽曲が異なる再生環境で不自然に聞こえたり、他の楽曲と比較して音量が極端に低かったりすることがあります。
そのため、プロのマスタリングエンジニアが専用の機材と環境でこの作業を行うことが一般的です。
彼らは、経験と技術を駆使して、楽曲を最高の状態に仕上げ、リスナーに届けるために重要な役割を果たします。
マスタリングが施された楽曲は、最終的な音楽制作のクオリティを大きく向上させ、リスナーにとっての音楽体験を豊かにします。
試合会場の後楽園ホールは「CD」だそうで、久しぶりにCDRに音楽データを書き込む作業をしました。
マスタリングはかなり専門的で難しい領域ですが、後楽園ホールの音場を想定しながら私なりに「なんちゃってマスタリング」(笑)してみました。
でも、これって本当に、正解や答えがない世界なんですよ。
だから面白いし難しい・・・故に没入するわけです。(笑)
チャンピオンベルトを巻いている瀬川の姿を思い浮かべながら作成したリミックスです。
琉ちゃん・・・必ずベルト見せてね♪
フロアコーティング 「エコプロコート」
わんちゃん用フロアコーティング「愛犬の床」